見かけだけは、質問している。でも、何かを聞きたいわけではない。否定したがっている。そのためにわざと、考えと正反対のことを疑問にして聞いてくる。それが「修辞疑問」です。
「修辞的疑問」ともいいます。
「ママ、犬飼っていい?」「そうね。犬って、大きな声でほえないよね?」。ママは犬が大きな声でほえる動物かを、知りたいのではない。むしろ「犬は、大きな声でほえるに違いない(からダメ!)」と言いたい。
そのためにあえて「大きな声ではほえない」という、事実とは逆の内容を質問にする。そのことで「大きな声でほえる」のを強調するわけです。
ふつう「疑問」の表現は、なにかを聞いたり尋ねるときに使うものです。でも「修辞疑問」は、「疑問」を解決するためのものではありません。
考えを主張するために、わざと反対のことを言う。だから、
の代表ともいえます。
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